どこでも実践可能な説得技術を学びませんか?
ビジネスシーンや恋愛でも使える、心理学的アプローチの秘密を解き明かします。
その名も「ドア・イン・ザ・フェイス」テクニック。
説得術におけるこの手法は、自分の要求を叶える道筋をつくるための一つです。
それは、相手に最初に高い要求を出し拒否させることで、その後の要求をより容易に受け入れやすくするという方法です。
この記事では、その具体的な利用法を恋愛やビジネスの現場において具体的に解説しています。
実は、日々の生活で気付かずに遭遇しているかもしれないこのテクニック。
あなたの人間関係やコミュニケーションのスキルを飛躍的に向上させるための一歩として、ぜひこの記事をご覧ください。
1.ドアインザフェイスとは?
ドアインザフェイスというのはセールスをしている人にとっては今となっては常識のテクニックで知らない方はほとんどいない営業手法。
こと恋愛において言えば、デートに誘う際・告白をする際、関係構築の際・・そして自分を女性に売る事と一緒で非常に使える手法です。
では、このドアインザフェイスというのはどういったテクなのでしょう?
相手に要求するハードルを利用した説得術。この手法は日本語で言うと譲歩的要請法とも呼びますが、言葉の通り「何かを頼む際に最初にハードルの高い要求をして一旦拒否をさせておいて、そこから生まれる罪悪感を活用して要求ハードルを下げていく話法」です。
最初の要求により基準を上げて最終的に本当に通したい要求を“軽いもの”だと認識させるように導いていきます。
セールスマンがひとまず相手に拒否をしてもらうために、ドアが開いたらイキナリ顔を突っ込む動作に由来してドアインザフェイスと呼ばれています。
よく、テレビ番組やYouTubeなので誰かに何かを買わせる際に、最初にめちゃくちゃ高いものを見せて「そんなの買えるワケないよぉ!」という商品を見せて、その後にちょっと安いものを見せる事で「なんか安く感じてきたわ!」みたいなやり取りを見た事があると思いますが、ドアインザフェイスというのは正にこれです。
普段ならば高いと感じるものでさえも、もっと高いものをいくつか見る事で基準が変わって安く感じてしまうのです。
僕らの認知能力というのは凄い面白くて、普段の生活の基準があるのですが、その基準と言うモノは新たな基準が当たり前になることで簡単に変わるものなのです。
普段は時計なんか3万程度で十分。
という人も
数千万クラスの時計を見ていいなと思ったのなら・・
100万を見た時に安く感じるのです。
認知するところが変わったわけですね。
これは当然、セールスの場面でも恋愛の場面でも効果的に使うことができます
2.恋愛でドアインザフェイスを使ってみると・・・
このドアインザフェイスはセールスの画面でも使われていますが、恋愛でも使っている人は結構いたりします。
誘う時に使う人は多めですね。
つまり、無茶や要求をまずは投げかけてから徐々に下げていくのです。
例えば、
だったり、
でも、ここのレストランがなんか期間限定ランチやっててなんと2000円なんだよね!
という感じですかね。
なぜ、これが効果的なのかというと・・
最初はかなりハードルの高い要求をすることによって、「誘いに乗るか乗らないか」というところに注意力が向かずに「高すぎるわ!」という財布の具合のほうに注意力が向いているのがわかりますね。
つまり、あまりにハードルの高い要求をすることで
誘いにのるか乗らないか<金額
というところに目がいってしまっているのです。
これも一緒ですね。
注意を向けるところが「いやいや、そんなん明らかに無理でしょ。」というところ「この人は一体何がしたいんだ?面白いけど。。」というところに変わっているんですね。
そして、これは他にも
普段自分の中ではありえない事ばかりおこっている事
による混乱状態も作り出しています。
僕ら人間は混乱した時。
自分で取捨選択をすることが難しくなり最もベターな提案に乗る傾向があるんですね。嫌われるのが怖くて一番嫌われなさそうな言葉を返してしまったり、人前で話さなければいけない時に紙を読むだけになってしまったり・・こういうのも最もベターな選択肢と言えるかもしれませんね。
このように僕らは基準値を上げることによって、物事の見え方が変わったり脳の混乱をさけるために基準値内の最適解を選ぼうとする傾向があるのです。
だから効果的なのです。
しかし、こういうのって騙してるようで嫌だなぁ・・という人もいるかもしれません。
確かに。
自分の要求を通すために使い続ければそりゃ嫌がられますよね。
買わせるテレビ番組が毎週シリーズ化して同じ人に何回もやれば、たぶん買わされる側はもう逃げ出すはずです(笑)
なのでやりましょう!とは言いません。
ただ、これだけは覚えておいてほしい事があります。
それは・・・
3.基準を変える=見えてる世界が変わる
ということを。
僕はこのドアインザフェイスというのは、ただ単に要求を通すために使うものではなくて基準を変える事によって見えている世界を変えることを示してくれているのです。
僕ら人間ってどうしても過去の体験・経験から今現在の選択肢を決めてしまうものです。
月収20万の人が100万になる道なんて丁寧に解説をして、頭でわかっても感覚値としてはわかりようがないんです。
当たり前のことですよね。
でも、このドアインザフェイスをするとなんとなーく感覚値で「高い」と感じていたものが「安い」と感じられるように、無理だと思っていたものでさえも「できるかも!?」と感じられるようになるんですね。
実際、僕ら人間というのは、お金持ちの人が周囲にいればそれが普通になるように自分の周囲にいる人達の常識が常識になる傾向があるのです。
だから、基準を上げてみる。
というのは最初のキッカケになるんですね。
そのため、ただ単にドアインザフェイスを自分の要求を通すためだけに使うのは非常にもったいないんです。
でも、多くの人はドアインザフェイスを
・買ってもらう
・自分とデートしてもらう・告白をオッケーしてもらう。
ために使ってしまいがちです。
でも、それ以上の大事なのはその後です。
商品を買ってもらったのならば、その語顧客が目的達成や問題解決できるだろうという感覚を感じてもらわなきゃいけないし、デートならばデートって楽しい!付き合ったのならばもっともっとよくなるだろう。
そのためには、
「できるかも?」
「いけるかも?」
「楽しいかも?」
というように感じてもらう事って大事だと思うんですよ。
特に初めてやる事とかは。
そのため、このドアインザフェイスってただ単に自分の要求を通すためでなくても使えるんじゃないのかな?と思うのです。
例えば、
本当はもっといろんな人と話してみたいけど緊張したり恥ずかしかったり・・
という場合
恥ずかしがってウジウジするほうが逆に恥ずかしい場に連れてけば、、またはそういうようなトークをしてあげれば「確かになぁ、自分にもできそう!?」と思ってくれやすくなりますよね。
逆に基準をあげてしまうのです。
恥ずかしい事ばかりやっている映像を見せたりして、「こんなんできない!」と思ってもらってから、一気にハードルの低い変顔映像を見せることで「これならできるかも!?」と思ってもらいやすくなるのです。
「やってみたいけどできない!」
というものを
「やってみようかな…」
というように変えることもできるのがドアインザフェイスなのです。
だから、ただ単にこちらの要求を通すためで使うんじゃなくて本質を理解した上であらゆる用途に使ってみてください。
ドアインザフェイスとフットインザドア
さて、ここではドアインザフェイスについて解説をしてきましたが、真逆の方法としてフットインザドアというのがあります。
ドアインザフェイスが最初にハードルの高い要求をしハードルを下げる。
という説得法でしたが
フットインザドアは最初にハードルが低いところから少しずつ上げていく。
という説得法です。
これは、どちらが相手に対して適しているのか?は内向性と外向性で判断するのがいいかと思います。外向性の高い人はドアインザフェイスのほうが効果が高くフットインザドアは内向性が高い人のほうが向いていると思いますのでまずはやってみてください。
その上で、反応をみてどちらがいいのか?を後で選択するのがいいかなと思います。
まずは説得をするのではなく日常会話から使ってみるといいかもしれません。