ペーシングとは何か?
ペーシングというのは、コミュニケーションの技法で相手の話し方や状態(身振り手振りや筋肉)・呼吸などのペースを合わせる事で、実際の会話の中での声のトーンやリズム、スピードやトーンなどを合わせる事を言います。
つまり、ペースそのものを合わせる事をペーシングと言います。
よく、僕ら人間は他社とのコミュニケーションで
「あっ!この人すごい波長があうぅぅ!」
という場面は誰でもあるはずです。
理由はわからないけどすごいシックリくるような感覚が。
大体、そういう場合というのは互いにペースが一致している状態で、会話をするにしても何にしても気づいたらペースがあっているという状態になります。
街中で人間観察してて
「あ、このカップル仲よさそうやなぁ。」
「あ、このカップルは普通やな。」
「あ、このカップルは超仲悪そうやな。」
と思う事ってありませんか?
もっと細かく言うと、彼女が無理してるなとか彼が無理してるなとか・・
そういうのもなんとなくわかるはずです。
例え会話がなかったとしても。
これってなぜ感覚的にわかるかというと・・
ペースがあってるかどうかを全体的に見ているからです。
これは、本来は自然にペーシングの状態なっている場合が多いのですが、意識してペースを合わせる事=ペーシングをすることによって相手は安心して話すことができて、ラポールの(信頼関係)を構築できるようになるのです。
これはカウンセラーやコーチやセラピストなど、、聞く事によって相手から引き出すような人達は必ず実践レベルで身につけているスキルです。
最近では営業などでも使われていて・・・
勿論!恋愛などでも使うことができます。
特に恋愛では、質問して相手から聞くスキルが高いほど女性に深く惚れられるのでこのスキルは鉄板で身に着けておいてほしいです。
なんか相性が合わない・・非ペーシング
まず、恋愛でも人間関係でも営業でも・・・こちらの話を聞いてもらえるようにするためには、どちらかが「この人話しやすい」「この人は安心できるなぁ」と思ってもらう必要があります。
話しにくい人に対しては自分の話はしませんよね。
例えばですよ。
めっちゃ、猛烈な自己アピールしかしないような人って、ある意味で「すごいな」とは思うかもしれませんが自分の話を安心して聞いてもらえる感はないですよね。
特にのんびりと話すような人にとっては話にくいはずです。
逆ものんびり話す人の話を、せっかちな人が聞いているとムムムッ!となりちょっとイライラしてしまいますよね。
これはペースが合ってないんですね。
仕事をしていてもなんかペースが合わないとどうしても相性が合わない感覚を感じたりしたことはないですか?それと一緒です。
つまりペーシングができていないと僕ら人間はなんとなく相性合わないなぁとか感じてしまうのです。
特に初対面ではこれは大事です。
これがないと
・話しやすくない存在
・安心して話せない存在
・自分の事を話してもいいと思えない存在
になってしまうので、ペースが合わない人には基本的に他人はどうしても話しやすさを感じないんです。
話しやすさで言えば男性はゆっくり話したほうがいい。
女性で言えばセクシーに見せたいのならゆっくり話した方がいい。
と言われてますが、確かにキッカケとしてはそれでいいです。
でも、話してて盛り上がってる感を感じるかどうか?
一度会話をし始めて話しやすく感じるかどうか?
で言えばペーシングのほうが効果的なんですね。
一方がすごい感情的に怒涛の勢いで話しているのに、一方が落ち着きすぎていると相手のペースも落ちる可能性もないわけではありませんが逆のパターンもあります。
しかし、同じペースで怒涛の勢いで話しペースを合わせて落としたほうが確実に相手のペースも落ちて結果的に落ち着いて話せる可能性があがるのです。
飛び込み営業マンとかは、結構嫌悪されがちなので・・
よくこの手法を使いますがこのようにペースを合わせる。
というのは不快であろうが快であろうが感情共有をしている感覚を感じるのです。
つまり、これらペーシングをすると
・話しやすい
・安心して心を開ける
・自分の事を話してもいい
という存在として認識してもらいやすくなるのです。
これを初対面で使えば・・・当然ですが最短距離で一気に距離を縮められるスキルなんです。
ペーシングのやり方
ペーシングにやり方は非常にシンプルでペースを合わせる!わけですけど、このスキルを使うのならば以下の3つから練習するといいかなと思います。
・相手の話し方のスピードやリズムを合わせる
・声の大きさやトーン・抑揚を合わせる。
・しぐさや表情を合わせる
では、1つずつ詳しく解説しましょう。
相手の話すスピードやリズムを合わせる
相手の話し方が遅いのならば遅く・・早いのならば早く。というように相手の話すスピードやリズムを合わせていきます。
全く一緒にしようとしなくてもあなたなりに合わせていく感覚でオッケーです。
声の大きさやトーン・抑揚を合わせる。
声の大きさの方はさすがに人それぞれあるのでいいかもしれませんが、多少なりと相手によって合わせるようにはしたほうがいいです。それよりも会話の内容によって話す中でトーンの抑揚の変化があるはずです。
それを合わせていきましょう。
「今日はぁ~●●だったんだよね~~~。」
「そうなんですか~」
というように。これをすると自分の事を理解してくれている感覚を感じられ、共感能力もあげられ相手が何を感じているのかが感覚的にわかることもあります。
しぐさや表情を合わせる
身振り手振りが多い人ならば身振り手振りをちょっとつけてみたり、辛そうな感情ならば同じように辛そうな表情をしてみるというように、しぐさや表情を合わせるのも効果的。
表情と声のトーンを合わせるだけで、共感されている感覚が数倍にあがります。
また、しぐさなどを合わせると相手の言っていることを理解しているとしているという姿勢に見えるので好感をもたれやすくなります。
これだけでも十二分に効果的です。
しかし、ミラーリングでも解説をしましたが明らかに真似をしていると逆に不快感を与えてしまいますので注意をしておいてくださいね。
とは言ってもペーシングすることばかりに意識むいてしまって
「会話がはいってこない」
という方もいるかもしれません。
それならば、相手の見えないところで相手の話すリズムに合わせて自分なりに手とか指をトントンするとかでも自然と合わせられるようになるので是非やってみてください。
この人なんか苦手だ・・
今日は調子悪いなぁ・・
緊張しすぎてうまく話せない・・
そういう時でもこのペーシングを意識するところから始めるだけで随分、自然と会話が盛り上がるとかもあるので話しやすくするためにも非常に効果的です。
会話の内容よりも大事な事
僕ら人間は、会話の内容だけで人とコミュニケーションをとっているわけではありません。どれだけ「バカ」と言われたとしても、その言葉に何がこもってそうなのか?というのは表情や態度、声のトーンで変わりますよね。
つまり、それによって感じ方も変わるわけです。
それとペーシングって一緒なのです。
どれだけ会話をしていて話の内容は一致していたとしても、、、そこに伴うテンションとかノリとかそういったものも共有できないとどうしても同じ熱をもってるとは思いにくいんです。
だからペーシングというのは相手との感覚や感情を共有。
するために非常に有効なコミュニケーション手法であることは覚えておいてくださいね。
よく波長が合う人が好き!?
とか言う人いますが波長というのはある意味でこのペーシングが関わってくるので、ミラーリングよりもスキルとしては身に着けておきましょう。