ロミオとジュリエット効果とは?
ロミオとジュリエットというと、あのシェークスピアの恋愛映画をイメージするかと思いますが、正にこのロミオとジュリエット効果というのはあの映画の状況からおこる心理的な効果を表したものです。
主に恋愛などにおいて、障害があった方が逆にその障害を乗り越えて目的を達成しようとする気持ちが高まる心理現象を指す。ウィリアム・シェイクスピアのロミオとジュリエットにちなんで命名された。
アメリカの心理学者リチャード・ドリスコールが、男女のカップルからの調査結果を元に命名した。恋人同士の間に何らかの障害が存在する事で、かえってそれが二人の気持ち(恋愛感情)を高めてしまう場合などが当てはまる。
例えば、恋人の親がその恋愛に反対し、2人の仲を引き裂こうとすると、逆にその恋人同士の感情が強まってしまう場合にいう。
つまり、この効果というのは何らかの目標がある場合はある程度の障害があったほうが乗り越えようとする気持ちが高まり意欲がより高まる心理現象の事を言います。
ロミオとジュリエットの場合は、互いが魅力を感じ合った上で互いの家柄の違いという障害がある事によって燃え上がるほどの恋愛感情を感じたというストーリーですね。
正にそういった状況を作る事によって相手と自分をモチベートすることができるのです。
恋愛で言うと不倫・略奪愛とかは正に障害ですよね。
その相手に魅力を感じているのならば障害がある場合とない場合ならばどちらが恋の気持ちが燃え上がりやすいのか?と言われたら当然障害があったほうが燃えあがりやすくなるのです。
よく、仕事とか恋愛とかでも相手を引き詰めるために
いい事・メリットばかり言う人がいますけど・・・
それはそれでテンションあがりますが、本気のアクションを引き出そうとするのならば「それを実現するための障害」を伝えてから決断をしたほうが・・・
本気度は高まるのです。
職場恋愛・略奪愛などから学ぶロミジュリ効果の使い方
では、一体ロミオとジュリエット効果というのはどのように使っていけばいいのか?について考えていきましょう。
まず、先ほども解説したようにこのロミオとジュリエット効果で代表的なのが・・
・遠距離恋愛による距離の障害
・職場恋愛による社内にバレないほうがいいという障害
・略奪愛による一般的に否定される障害
・完全に禁止と言われる行動の不倫
などは結構思いつきますよね。
こういったものは、会う事でさえも障害(制限)がある状況を思い出しますよね。
まぁ、だからこそ周囲から見たら
「どうせ不倫なんて刺激を求めてるだけでしょ!?一緒になったってうまくいくわけない!」と思われるのかもしれませんが、それは置いておいて・・
こういった障害というのは当然求める感情にブーストをかけてくれるのです。
これはなんとなーくわかりますよね。
「でも、私は仕事で使おうと思ってるし・・・」
「でも、自分は不倫・遠距離・略奪・不倫をしたいわけではないし・・・」
という方もいるはずです。
つまり、自分の場合はどう使えばいいのか?
がこのロミオとジュリエット効果ではなかなか難しく感じるわけです。
では、どうやって使えばいいのか?それを理解するためにまずはこのロミオとジュリエット効果がなぜ効果があるのかを知っておきましょう。
まず、ロミオとジュリエット効果が発動するのは以下の条件です。
1. 興味や関心を持っている状態
2. 心地よいゴールや目的がある状態
3. そこに向かうための明確な障害
この3つが必要なのがなんとなくわかりますよね。
例えば、社内恋愛をしているのならば
1.あなたと個人的に話したい状態
2.二人で遊んだら楽しそうだなぁという気持ち
3.社内で2人っきりになれる時間がほとんどない。
この3つがあればロミオとジュリエット効果によって話したい気持ちがブーストしてなんとか二人で話す場はないかという事を考え始めるわけです。
つまり、自分の人生にとってプラスになりそうなゴールがあり。
そこに一歩踏み出せば実現できる「明確な障害」がある環境・状況をわかりやすく作ってあげることができればロミオとジュリエット効果が発揮されるのです。
わかりやすく使うならば下記のような図を書いてみて
ゴールと障害を作るとわかいりやすくなるはずです。
すると「私達が●●(ゴール)を実現するためには、□□という障害を越えないといけない」「俺と●●(ゴール)をするには、□□をしないといけない」と言語化することができますよね。
別にこの言葉を直接伝えなくてもあなたの中でこの図を作っておくだけで、ありとあらゆる状況でちょいちょい間接的に相手に伝わる形にすることができるのです。
例えばですよ。
相手があなたの事は好きだ。
付き合いたいなぁとは思ってるけど、何か引っかかる部分がある場合に「好きなら付き合えよ!」とか言いがちですが「ノリと勢いで付き合っちゃえば?!」と言ってるようなものなので障害がうまれなくなって逆にモチベーションは下がります。
しかし、
「どんな障害があるのか?」
「付き合ったらどんな楽しい事が起こりそう?」
を聞いて明確化してあげるだけでロミオとジュリエット効果は発動するんです。
このようにたった2点を意識するだけでもこの効果は使えるので是非何度か意識して使ってみてください。
何度か練習をすることで自然に使えるようになるはずです。
ロミオとジュリエットを普段から使う方法
とはいっても、これまでの説明だとどうしてもロミオとジュリエット効果は日常から使いにくそうなのが弱点ですよね。
状況を創らないといけないのですから。
しかし、ちょっと頭をひねったり工夫をすればあらゆる場面で使う事ができます。
例えば、禁止されると逆に興味や関心を持つカリギュラ効果。これはある意味でそのまま使うだけでもロミオとジュリエット効果がうまれやすいですよね
凄く盛り上がって楽しそうに話している相手に対して・・ちょっとどこかに遊びに行きたいというトークで盛り上がったとしましょうか。
その時
「めっちゃ遊びたいんだけど・・・でも無理でしょ!?」
と冗談交じりに言ってみるとか。
これは、すごーくいい感じになってるのに・・遊びに行くのは無理
と禁止をされているわけです。
「えっ!なぜなぜ!?」
と興味や関心を抱いてもらうことができます。
そこで
「いや、俺って仕事がほとんど休みなくて夜しか遊びにいけないからさぁ。」
と言って障害を明確にします。
すると
「そんなの気にしなくてもいいじゃん!それでも会いたい!」
という気持ちが高まるわけです。
他にも、
「ちょっと他の人には言えない相談があるんだけど、でもここでは話せないからな・・」
とかでも使えそうですね。
このようにほんのちょっとしたことでさえもロミオとジュリエット効果は使えるのです。
ちょっとした演出みたいなもの。
とも見れますが、こうやって相手の反応を見る事で性格分析とかもできるのでオススメです。
このリズムが普通に作れるようになると女性との会話そのものももっと楽しめるものになるはずだし、あえて冗談でやれば会話そのものを楽しませられるようにもなりますから是非活用してみてください。
ロミオとジュリエット効果は目標達成の極意
さて、ここではロミオとジュリエット効果について解説してきましたが、僕はこのロミオとジュリエット効果というのはただ単に人に使うものだけじゃなく自分自身にも使える目標達成の極意だと思っています。
よく、自己啓発とかって目標を明確にすることは大事だ!
みたいなことを言いますよね。
でも、それで目標を達成した人の方が明らかに少ないんですよ。
それよりも目標に至るまでの障害を明確にした人のほうが明らかに目標達成率はあがるのです・・。なぜなら目標とかゴールとかいう気分がいいものにしかコミットしていないのではなく障害をクリアする事に対してコミットしているからです。
コミットとは決断。
決断というのは決めて断つ事です。
何かを実現するために何かを断つということができる人は都合のいい事だけでなく都合の悪いことまでも受け入れ決意をしているわけですから・・本気度が明らかにあがるのです。
障害を越える決意をしているので当然・・・超えられる確率はあがるのです。
しかし、ほとんどの目標設定法ってただ目標を設定するだけで障害に目を向けないがために、目標を設定して気分よくなって障害を乗り越える心の準備ができてないからすぐに諦めてしまうんです。
そうならないためにも障害に目を向ける。
というのは非常に重要だし、人をモチベートする時にもこの効果は「相手の本気を引き出す心理学」としても使えるのでまずは自分から目標に対する障害を書いてみるところからスタートしてみてください。まずは自分が使ってみてそれでいいと思ったら他人に使うのが一番効果的に使えるはずです。